2012年10月1日月曜日

『寺尾勝広・新木友行・湯元光男─ アトリエ インカーブ3人展』へ




『寺尾勝広・新木友行・湯元光男─ アトリエ インカーブ3人展』
(9/23まで、東京オペラシティ アートギャラリー)へ。

「アトリエインカーブ」は、
知的に障がいのあるアーティストの創作活動の環境を整え、
作家として独立することを支援するアートスタジオ(社会福祉法人素王会が設立)。
ちょうど今年で10周年を迎えるとのことです。
http://incurve.jp/

◎寺尾勝広さん
http://incurve.jp/artists/artists_terao.html
描く対象はすべて鉄。父親が経営する鉄工所で溶接工として20年間働いていたそうです。ご本人が「図面」と呼ぶ作品には、鉄骨の柱をあらわす直線と溶接の目印をあらわす記号がひしめいています。

縦3×横4m、約8カ月に及んで描かれた大作には圧巻!! 基礎となる一本一本の線は定規でひかれていて、とってもとっても緻密なのですが。いかにも「整っていてキレイ!!」ではない、何か・・・があるんですよね!!それがイイ!!

◎新木友行さん
http://incurve.jp/artists/artists_shinki.html
描く対象はボクサーやプロレスラーの格闘シーン。鍛え上げられたたくましい筋肉、技を繰り出す時の筋肉の動き、互いの体が組み合う様子・・・その瞬間を、ダイナミックに、「スカッ」と気持ちよく、大胆に捉えて描いています。

◎湯元光男さん
http://incurve.jp/artists/artists_yumoto.html
描く対象は建物、船、虫や鳥など身近なもの。丁寧に、力強く、色鉛筆で彩られた世界。その色使い、塗り方がとても特徴的です。南国的、ノスタルジック、メルヘンチック、まどろんだようなやさしさがあります。

「こういうふうに捉えてほしい」とか「こういうふうに描こう」とか、
そういうのがない。
一つの対象物と本気で向き合った結果、描かれる世界観。
だからこそ、見る側も、ただただ感じるだけでいいというような。
そういう雰囲気がありました。



この後、「3331 Arts Chiyoda」へ行ったら、何やら盛り上がってました!!

“アートを観る、作る、話す、踊る、買う、食す20日間”
『千代田芸術祭 2012「3331 EXPO」』開催中(~10/8)。
http://fes.3331.jp/

中学校の建物を利用した空間ゆえに、まるで大人の学園祭!!
自然派マルシェが並び、アート雑貨のブースが体育館にどどーんと!!
各階のギャラリースペースには、
多彩な展覧会がひょこひょこっと行われ・・・
とにかく、とにかく、てんこ盛り!!

いくつか、気になったものをピックアップ。


藤浩志さんによる『かえるステーション』には、
おもちゃでつくられた恐竜が!!(撮影の許可をいただきました)


体育館のブースのひとつ「xChange」。
お洋服を、物々交換。お洋服に、思いを込めて。次着てくれる、あの人へ。
「日本人は1年間に10キロの服を買い、9キロを捨てている」、
ガツンと響いてくるメッセージです。
http://letsxchange.jp/


体育館のブースのひとつ「Precious」。
“仕事が繋ぐ人と希望”。
宮城県東松島で、家や仕事を失った女性が、
一つひとつ手作りしていらっしゃいます。
ココロのこもった、刺繍のコースター。
http://mamansp.blogspot.jp/


「3331 CUBE shop&gallery」で見つけた、端材でつくられたブローチ。
http://newsed.jp/


そして!!
“障がいのある人×ない人×アーティストが、
自由な表現の場を目指してつくる全国公募”『ポコラート全国公募』。
その昨年度受賞者6名によるグループ展へ。

新作や関連作品を展示していました。
作者によるギャラリートークも!!
http://www.3331.jp/schedule/001670.html

全国公募、入選作品による展覧会、
その1年後に受賞者によるグループ展・・・発展していってますね!!

「千代田区長賞」受賞の
鎌江一美さん(社会福祉法人やまなみ会やまなみ工房所属)の
造形作品にビビビッ!!

プロフィールによると、作品のモチーフは、
ご本人が“憧れる人”とのこと。
その相手に会いに行くことを日課としているそう。
なんと、素敵!!

「ビッグ・アイ アートプロジェクト」で作品を拝見した
鶴川弘二さんの作品もありました!!

写真は、展覧会フライヤーと、昨年度の図録。

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